水道橋博士「捨てられない」いまでもコンビニで5000円分も本を買うワケ
Q6.読書家の博士、膨大な蔵書はどうしているんですか?
■コンビニ本の中に宝あり。管賀江留郎の『戦前の少年犯罪』は名著!
さっきもコンビニで5000円分くらい本を買ったんです。コンビニ本って安く作られていて、捨てるのが前提になってるじゃないですか。以前、宮崎哲弥さん(政治哲学・宗教思想評論家)が、「コンビニ本は侮っちゃダメだ」って言ってたんですね。
宮崎さんが管賀江留郎っていう人が書いた『戦前の少年犯罪』ってコンビニ本を名著だって見つけ出して、「今の時代よりもっと戦前の方が凶暴で少年犯罪は溢れかえっていた、それなのに古き良き日本ってイメージ操作をしているに過ぎない」って資料を駆使した本なんだけど、それでこの著者を番組に呼んで話を聞いたりしたんです。
第2作目は洋泉社から『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか 冤罪、虐殺、正しい心』って、先日、出ましたが、宇多丸さん(ラッパー。日本のヒップホップ黎明期から活躍するグループ・RHYMESTERメンバーであり、各種評論家としても活躍)もそれを読んで大絶賛してましたね。まだ読めてないけど。コンビニ本からもそういう無名の才能が出現するし、素晴らしい本があるんです。
だから、オレの秘書が、コンビニ本ってだけで捨てようとするんだけど、「捨てちゃダメ」って言うんですよ。「オレが、良いって言うまで捨てないで」って。まあ、オレの場合は、週刊誌とかも、なかなか捨てられないんですけどね(笑)。
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